
店舗やイベント会場では、来場者が思わず写真を撮りたくなる「フォトスポット」の設置が注目されています。魅力的な撮影場所を用意すれば、SNSでの情報拡散や集客につながるなど、さまざまな効果が期待できます。
本記事では、集客効果を高めるフォトスポットの作り方や、デザインと装飾アイテム、SNSで拡散されやすくするポイントを解説します。

フォトスポットを設置する目的
フォトスポットは、設置前に「どのような効果を期待するのか」を明確にすることが大切です。目的を整理しておけば、デザインや設置場所の方向性も決めやすくなります。
SNSによる認知拡大
来場者に撮影した写真をInstagramやXなどのSNSへ投稿してもらうことで、店舗やイベントの情報を幅広く発信できます。
個人アカウントから投稿される写真や感想は、広告よりも親しみやすく、信頼感を持たれやすいのが特徴です。投稿を見た人が「自分も行ってみたい」と、興味を持つきっかけになれば、ブランドや店舗の認知度向上にもつながります。広告費を大きくかけずに知名度を高めたい場合に取り入れやすい方法です。
来店を促す集客効果
「ここでしか撮れない写真がある」という付加価値は、来場を後押しする理由の一つになります。特に、若年層やファミリー層は、買い物だけでなく、体験や思い出づくりを重視して訪問先を選ぶ傾向があります。そのため、写真を撮りたくなるフォトスポットを設けることで、他店や他イベントとの差別化を図れます。SNSで話題になれば、フォトスポットを目的に遠方から訪れる人が増える可能性もあります。
滞在時間と満足度向上
フォトスポットでの撮影体験は、来場者の満足度を大きく高めます。順番を待ちながら会話を楽しんだり、ポーズを工夫して撮影したりする時間は、イベントや店舗での滞在をより印象的なものに変えてくれるでしょう。
「楽しい思い出が作れた」という実感が残れば、施設全体への評価にもつながります。さらに、滞在時間が延びることで、他の商品やサービスに触れる機会が増え、販売促進にも効果的です。

フォトスポットの作り方・設置手順【4ステップ】
ここでは、フォトスポットのテーマ決定から設置後の確認まで、具体的な手順を4ステップで解説します。
STEP1:テーマ決定と設置場所の採寸・動線確認
まずは「誰に」「どのような写真を撮ってほしいのか」を話し合い、フォトスポットのテーマを決めます。ファミリー層を対象とするなら親しみやすい世界観、20代女性を対象とするなら洗練されたトレンド感を意識するとよいでしょう。
テーマが決まったら、設置予定場所の採寸を行います。複数人で並んで撮影できる幅があるか、少し離れた位置から全体を写せる奥行きがあるかを確認します。あわせて、撮影待ちの列ができた場合も想定し、来場者の通行を妨げない位置やスペースを確保します。
STEP2:資材・装飾アイテムの選定
テーマに合わせて、空間を演出する資材や装飾アイテムを選びます。背景に生活感のある設備や雑多なものが写り込まないよう、大型のバックパネルやバルーンなどを選定し、被写体が引き立つ背景を整えましょう。
店舗のテーマカラーやロゴをさりげなく取り入れることで、どこで撮影された写真なのかを視覚的にアピールしやすくなります。手に持って撮影を楽しめるフォトプロップスなどの小道具も用意しておくと、写真のバリエーションを増やせます。
STEP3:現場での設営と安全対策
選定した資材を現場に搬入し、設営を行います。装飾やパネルが倒れたり落下したりしないよう、重りや結束テープなどを使ってしっかり固定しましょう。設置が完了したら、撮影スペースの広さや周囲の通行に問題がないかを確認し、来場者が安全に利用できる状態に整えます。
STEP4:照明確認とテスト撮影
設営後は、照明の当たり具合を確認し、スマートフォンやカメラで実際にテスト撮影を行います。被写体の顔に不自然な影ができていないか、逆光によって人物が暗く写っていないかをチェックしましょう。
必要に応じて補助照明を設置し、人物や装飾がきれいに映る状態をつくります。さまざまな角度やポーズで撮影を試し、簡単にイメージどおりの写真が撮れることを確認できれば、フォトスポットの準備は完了です。
魅力的なフォトスポットを作るデザインと装飾アイテム
ここでは、フォトスポットを印象的に仕上げるためのテーマに合わせた色使いや、バルーン、バックパネル、小道具などの活用方法を紹介します。
ターゲットに合わせたテーマと色使い
フォトスポットをデザインする際は、利用者の好みを考えたうえでテーマと配色を決めることが大切です。ファミリー層向けなら明るく親しみやすいポップな色使い、20代女性向けならトレンドを取り入れたくすみカラーや上品なトーンなど、ターゲットに合わせて色の組み合わせを考えましょう。
また、使用する色やモチーフをテーマに合わせて統一すると、空間全体がまとまりやすくなります。背景や装飾の色をそろえるだけでも、写真にしたときの印象がよくなります。
立体感とアイキャッチを生むバルーン装飾
バルーンは、フォトスポットを華やかに見せる定番の装飾アイテムです。アーチ状に飾ったり、壁面に複数配置したりすると背景に立体感を加えられます。
光沢のあるバルーンや透明なバルーンを組み合わせれば、洗練された雰囲気を出すことが可能です。季節やイベントのテーマに合わせて色や形を変えられるため、クリスマスやハロウィン、記念イベントなどにも活用できます。
手軽に世界観を作るバックパネル
イベントロゴやイラストをプリントした大型のバックパネルは、背景を手軽に整えられる便利なアイテムです。自立式のタイプなら設営や移動もしやすく、会場のレイアウトに合わせて配置を変えられます。
たとえば、インタビュー会場をイメージした背景や、物語のワンシーンを思わせるデザインを取り入れると、写真にテーマ性を持たせられます。ロゴやブランド名に入れておけば、SNSに投稿された写真から店舗やイベントを認識してもらうきっかけにもなるでしょう。
撮影を盛り上げる小道具(プロップス)
手に持って使える小道具(プロップス)を用意すると、ポーズのきっかけが生まれ、自然な表情で撮影できます。吹き出し型のメッセージパネルやメガネ型のアイテム、大きなフォトフレームなどを置いておけば、撮影のバリエーションも増やせます。
「どんなポーズをすればいいかわからない」と感じる人でも、小道具があれば手や体の動きを決めやすくなります。子どもから大人まで使えるアイテムをそろえておくと、幅広い年代の来場者が撮影を楽しめるでしょう。
内製(自作)と専門業者(外注)の比較
フォトスポットを設置する際は、自社スタッフで内製するか、専門業者へ外注するかを検討する必要があります。イベントの規模や社内の人員などを踏まえて、自社に合った方法を選びましょう。
自社スタッフで設営する場合のメリット・デメリット
自社で設営するメリットは、外部への委託費用を抑えられることです。企画内容の変更や装飾の追加などにも社内で対応しやすく、イベント直前の調整にも柔軟に対応できます。
一方で、企画から資材の調達、当日の設営・撤去まで自社で行うため、担当スタッフの負担は大きくなります。本来の業務と並行して準備を進める場合は、余裕を持ったスケジュールが求められます。
専門業者へ依頼する場合のメリットと費用感
専門業者へ依頼すると、企画から設営まで、専門的な知識を生かしながら進めてもらえます。会場の広さや利用者の動きなどを踏まえて提案してもらえるため、自社だけでは考えにくいデザインを取り入れることも可能です。企画提案から機材の手配、施工、撤去まで一括して依頼できる業者を選べば、社内スタッフの作業負担も軽減できます。
費用は規模や装飾の仕様によって異なり、数万円程度の簡易的な装飾から、数十万円規模の本格的な空間演出まで幅があります。依頼する際は、希望するデザインや予算、設置期間などを伝え、複数のプランを比較するとよいでしょう。

SNS拡散を促すためのポイント
フォトスポットを設置するなら、撮影した写真をSNSへ投稿してもらうための仕掛けも取り入れましょう。ここでは、取り入れやすい3つの方法を紹介します。
ハッシュタグの掲示
投稿時に使ってほしいハッシュタグは、フォトスポットの近くに見やすく掲示しましょう。パネルやPOPに「#〇〇イベント」「#〇〇ショップ」などを表示しておけば、利用者がその場で確認できます。短く覚えやすい単語を設定すると、入力時の負担も抑えられます。
共通のハッシュタグをつけてもらえば、投稿を検索しやすくなるため、イベントや店舗に関する感想をまとめて確認できます。公式アカウントで投稿を紹介するなど、連動した施策を組み合わせるのもよいでしょう。
投稿者への特典用意
「指定のハッシュタグを付けてSNS投稿すると、割引クーポンをプレゼント」といったキャンペーンを実施する方法もあります。投稿する理由が明確になるため、普段はSNSへ写真を投稿しない人にも参加を呼びかけられます。
高価な景品を用意する必要はありません。ステッカーやオリジナルグッズ、クーポンなど受け取りやすい特典でも参加のきっかけになります。キャンペーンの内容は、フォトスポットの近くに掲示しましょう。
スマホスタンドの設置
スマートフォン用のスタンドや三脚を設置すると、1人で撮影するときや、グループ全員で写真に収まりたいときに役立ちます。撮影をほかの人に頼む必要がないため、周囲を気にせず自分たちのペースで撮影できます。
また、カメラを置く位置や高さをあらかじめ設定しておけば、フォトスポット全体が写真に収まる構図を作れます。利用者が操作に迷わないよう、スマートフォンの固定方法やタイマー撮影の手順を案内しておくのもおすすめです。
設置や運用の注意点
フォトスポットは、来場者が安全に利用できる状態を保ち、装飾や備品を適切に管理することも重要です。設置前だけでなく、運用中に確認しておきたいポイントも押さえておきましょう。
安全な場所と動線確保
フォトスポットを設置する際は、撮影待ちの列ができることを想定して場所を選びます。ほかの利用者の通行や店舗の営業を妨げない位置に配置し、十分なスペースを確保しましょう。非常口や階段付近、幅の狭い通路などへの設置は、混雑時の接触や転倒事故を招くおそれがあります。
また、装飾やパネルが倒れたり落下したりしないよう、設置方法にも注意が必要です。小さな子どもが触れる場面も考慮し、角が鋭いものや簡単に外れてしまう部品は避けるなど、利用者の安全を考えた仕様にしましょう。
定期的なメンテナンス
フォトスポットは、多くの人が利用するほど装飾の傷みや汚れが目立ちやすくなります。バルーンの空気が抜けていたり、小道具が破損していたりすると、写真の見た目を損なうだけでなく、店舗やイベント全体の印象にも影響を与えます。
定期的に状態を確認し、清掃や備品の補充、必要に応じた修繕を行える体制を作っておきましょう。特に、破損した装飾や備品は放置せず、早めに交換・撤去することが大切です。
まとめ
集客効果を高めるフォトスポットを作るには、設置する目的やターゲットを明確にしたうえで、テーマに合ったデザインや装飾を選ぶことが大切です。さらに、SNS投稿を促す仕掛けや安全面、設置後のメンテナンスまで考えておくと、フォトスポットを継続的に活用できます。
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